幸福の習慣 トム・ラス、ジム・ハーター2011年

はじめに

ギャラップ社は1950年代から元気で充実した人生を生きるために何ができるか?を探索し続けている。その研究の結果、5つの要素が大切である事がわかった。仕事の幸福、人間関係の幸福、経済的な幸福、身体的な幸福、地域社会の幸福の5つである。この5つのバランスが重要である。しかし、人は目先の利益に目を奪われやすい。長期目線でなく短期目線で考えてしまう。

第1章 仕事の幸福とは?

仕事とは会社に所属する事ではなく、最も多くの時間を費やす事、これを仕事と定義している。仕事に熱意、情熱を持っている人は平日の仕事期間中、幸福度が高い。対して仕事に熱意を持っていない人は仕事の終了を待っている状態で幸福度は低く心臓発作が生じる可能性が高い。この様な状態では、唾液からコルチゾールが分泌され血圧を上げ血糖値を押し上げる。これは、生命が危険に晒される様な場面で人間と言う動物が反応する状態である。仕事への情熱が高い程、血中のコレストロールとトリセルグリドが減少する。仕事に対する姿勢は人の健康に大きな影響を与える。また、上司との関係も仕事への意欲に大きな影響を与えている。無能な上司、無関心な上司は組織のメンバーの健康に大きな影響を与えてしまう。
仕事の幸福度を高める習慣
1.自分の強みを活かせる様に仕事を組む
2.自分を応援してくれ目標達成にサポートしてくれる人を見つける
3.チームメンバーと楽しむ時間を持つ。お互い知り合う事が大切である。

第2章 人間関係の幸福とは?

配偶者、家族、親友等との良好な人間関係は健康に大きな影響を及ぼす。1日に6時間以上、これらの良好な人間関係を有する人とコミュニケーションを取ると幸福度が向上する。また、絆を深める為のアクションも重要である。一緒に旅行留守する等のイベントを行う事は効果的である。運動は幸福度向上に効果があるが、絆を深めている人と一緒に行うと更に効果大である。例えばウォーキングを行うと健康へのモチベーションが向上すると同時に幸福度も向上する。

第3章 経済的な幸福とは?

お金は大切である。国別で見ると、貧しい国では貧困であるが故に安心して住む家がない事、病気の時に医者にみて貰えない事等の経済的な困難により経済的幸福度は低い。この観点ではお金と幸福度は密接な関係がある。しかし、一定以上の経済的な状況では、お金はあればある程幸福になる訳ではない。お金の使い方も幸福度に大きな影響を持っており、自分ではなく他人の為に使う場合、物ではなく経験に使う場合に幸福度は向上している。特に、絆が深い人との楽しい経験は長く幸福度が維持される。また、お金はお金の心配をする事がストレスとなる。お金を多く持っていても、お金の心配をしている場合は経済的な幸福度は低い。特にハイリスクハイリターンな株の取引をしている人は資産の寡多に拘らず、お金に支配さらされており幸福度は低い。

第4章 身体的な幸福とは?

身体的な幸福として食べ物、運動、睡眠が挙げられる。食べ物で注意すべきは、炭水化物、糖分が多く含まれた食物は空腹感を導き、食べても更に食欲が湧いてしまう事である。これとは反対にアボカド、ナッツ、オリーブオイルなどに含まれる不飽和脂肪酸は少し接種するだけでもう食べなくてもいいと言うシグナルを脳に出してくれる。また、必須脂肪酸の取り方も重要で、動物性の脂肪や大豆コーンからなるオメガ6脂肪酸と魚やナッツや種に多く含まれるオメガ3脂肪酸の接種比率を2:1にすると良い。現代社会では10:1の比率ににっているので、これを我々の祖先同様2:1にする事である。また、他にも身体に良い食物としての特徴として、赤、緑、青紫などの原色に近い物が身体に良い。特にブロッコリーは前立腺ガンの予防に効果がある。ファーストフードでの食事は要注意である事は言うまでもない。次に運動であるが、週に6日まで運動するとストレス低減と幸福度向上が得られる。たった20分の運動で最大12時間後までよい気持ちが継続したと言われている。運動は疲れている時、疲れを解消する事にも効果大である。運動する事で、身体のラインが美しくなり自分に自身が持てるのも大きな影響を持っている。最後に睡眠である。睡眠は7〜8時間がベストである。睡眠中は脳内で点と点を結び付ける学習を実施しているので睡眠自身が重要と言える。

第5章 地域社会の幸福とは?

自分が住んでいる地域社会はあって当たり前ではない。多くの努力の結果、住み良い地域社会ができている。この地域社会に対して感謝する事が、重要である。世界中ではが安心、安全出ない場所は多く存在する。今、自分が住んでいる環境が安全で快適ならば恩返しが必要である。水、空気などの当たり前の存在でさえ大切な地域社会の重要な構成パーツである。地域社会を良くする活動は、様々なボランティア活動に対して必ずあるら頻度を実施する様な生活習慣に設定すべきである。この活動は世の為ではなく、この活動を通じて自分が幸福になる為と思っても問題ない。1人で続かないなら仲間を誘って始める事である。この活動を通じて「地域社会の幸福」を自分なりに達成する事が大切である。
※地域社会という表現は、町・市レベルを意識しやすいが、もう少し大きなくくりで自分を育ててくれた社会と解釈した方が適切であると考える。

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